“Three”〜They武道クリエ

これはちいさな3人のおおきな勇気の物語のはじまり。

They武道のTをThreeのTに”と言い出したのは、今年全てを変える力を強く強く打ち出した、江田くんだった。もちろん、大抵のギリギリの大人たちはそのTの意味を知っている。そんなことはわかってる。
それでもバックについて生きていくには不利な3という数字をアピールポイントとして掲げた勇気と情熱に震えたのは、この公演が始まる少し前のこと。

昨年、初年度の公演が本人達が話す通り、「お客さんが何を見たいかを一番に考えた」公演であり、ファンはとても満ち足りた気持ちになった。その公演は想像以上、期待以上の結果をファンの心に残した。

そして今年は、2年目。1年目より良いものを期待され、それを越えられるのか試される、試練の年。
彼らは「絶対満足させますよ」と一点の曇りもない声でスラスラと話していた。かすかな震えは戦慄となって、その日を待った。

滝ちゃんねるや、ぜいたくなひととき、で話すように、一番こだわった部分は「コンセプト」で他の公演にはない試みだった。なないろの空へ飛び立つ飛行機、3人の機長と乗客というテーマに沿った演出と選曲の数々は、楽しく、美しく、情熱的だった。
そして去年のお手紙に続き、搭乗券という手元に残る贈り物をくれた。コンサートでアイドルからファンへ贈り物をするなんて、まずない。あっても全員にはない。それが出来るのはクリエという会場で、They武道というチームだけだと思うと嬉しくなる。
それぞれ決められた予算内で行うのだろうから、どこに力を入れるかはグループ次第なのだろう。彼らは私たちに直接還元することを選んでくれた。

They武道に影響を受けてなのか、どうか定かではないが、彼らの試みを、他のグループでも行なわれている点がある。
やっぱ踊った方がファンは喜ぶと気づいて、今年はダンスに力を注いでいたチームもある。
毎年最終日に必ずやる、They武道恒例の写真撮影会は他のチームでも今年いくつか取り入れられていた。

彼らは、数々の先輩の公演から学んで参考にしたことを、ここで発揮し、今度は参考にされる立場になっている。形のない成果を残している。

3人の選んだ曲は殆ど全てが、自分や“君”を奮い立たせる勇気と希望の歌だった。でもそこには必ず、消えることのない現実もあった。
現実から目を逸らさずに、歌い続ける強さはどこからくるのだろう。




何度も何度も、天才!!!天才!!!という言葉を使おうとした。けれども、この中に天才はいない。白馬に乗れそうな王子様もいない。
ここにいるのは全員秀才。自分たちのパフォーマンスに1ミリも妥協せず、何ヶ月もかけて誰もが唸るライブを作り上げる秀才の3人なのだ。

3人の言葉が強い力を持つのは、[何のためにどうしたいか。そのために今何をしたらいいのか]が明確で3人の中で統一性があるからだ。

土日しか来れない人もいるんだ。土日もやろう。
僕たちはもっと広いところでやれる。
見に来れない人のためにも、俺たちがみんなのところに飛んでいく。

希望が確信に変わっていく。ファンの応援で彼らが言葉を変える勇気をチャージしていく、その瞬間を味わうことが出来る。こんな経験は早々ない。



“この感情ほっとけない”

“間違いじゃない情熱抱いて”

“歩いて探して感情捨てればいい?”

“膨らむ未来を無理矢理に閉じ込めるのかい?”

“誰にも負けない熱い気持ちで揺らせ太陽”

“止めないで止めないで今を動かす気持ち”


彼らは、心に灯る熱い炎を永遠に
守っていける。3人で。

Three。